エコーは安全,迅速な画像技術である.エコーはCT スキャンなどのほかの画像診断モダリティーとは異なり,“患者のもとで”迅速に使える技術である.
目の前の患者が低酸素,血圧低下,意識障害のとき,医師たちは緊急処置を開始する.そんな場面でエコーは大活躍する.特にFAST とよばれる外傷エコーは,内因疾患にも役立つ.緊急エコーは術者に大きく依存する.エコーは身体所見の追加所見と考えて結果を解釈すべきだ.
本書は腹部エコーや心エコーを上達させるためのテキストではない.救急外来で「これだけあれば何とかなる」テキストである.